人間ドック

人間ドックさえ受けていればOK?人間ドックで分からないこととは?

人間ドックは、病気の予防や早期発見のために50以上の項目について全身を対象に行われる検査です。

では、人間ドックさえ受けておけばすべての病気を発見できるのでしょうか?

今回は、人間ドックについて詳しく説明していきます。

人間ドックの目的とは

人間ドックは病気を早期発見し、早期治療につなげるための検査です。

長生きして元気で健康に過ごすためには、病気になる前に疾患リスクを発見して予防することが重要です。

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人間ドックでわかること

人間ドックで行う一般的な基本の検査には身体計測、血圧、心電図、眼、聴力、呼吸機能検査、胸部X線、上部消化管X線、上部消化管内視鏡、大腸内視鏡検査 腹部超音波、血液検査、尿検査、便、内科診察など約50項目あり、オプションを追加することも可能です。

オプション検査の例としては、男女共通のものに胸部CT、腹部CT、脳MRI、上部消化管内視鏡検査、大腸内視鏡検査などがあります。

女性向けのオプション検査には乳腺超音波検査、マンモグラフィー(乳がん)、子宮頸部細胞診、骨密度、甲状腺ホルモン検査などがあります。

主な検査項目と検査でわかる病気

心電図検査

不整脈
狭心症
心筋梗塞などの虚血性心疾患
心臓の肥大や拡大など

胸部X線検査

肺炎
肺結核
肺気腫
気胸
肺がん
胸水
心臓の拡大

腹部超音波検査

肝臓がん
慢性肝炎
脂肪肝
胆石
胆のうポリープ
膵臓がん

血液検査

高脂血症
糖尿病
高尿酸血症
アルコール性肝障害
慢性肝炎
脂肪肝
栄養障害
慢性腎障害
感染症
貧血

便検査

大腸がん
下部消化管出血
大腸ポリープ

尿検査

慢性腎炎
ネフローゼ
糖尿病
尿路結石
膀胱がん
前立腺がん

人間ドックでわからないこと

人間ドックは1年に1回受けるのが一般的です。しかし、毎年受けているからといってずっと健康でいられるという保証はありません

なぜなら、人間ドックを受けた時点での健康状態はわかりますが、数か月後に何らかの病気を発症しないとも限らないからです。

また、人間ドックでは受けたい検査を自分で選ぶことができます。そのため、選ばなかった検査項目でわかる病気については見逃してしまう可能性があります。

そして、精神疾患など検査ではなく問診等でわかる病気については、人間ドックではわかりません。

まとめ

今回のまとめ

人間ドックは病気の早期発見・早期治療を目的としている。
年に一回は人間ドックを出来たら受診したい。
人間ドックで分かるのは、受けた時点での健康状態のみ。
自分自身の健康に関心を持ち、人間ドックを受けよう。

人間ドックでは50以上の項目について全身を検査します。そして、様々な病気の予防や早期発見につなげることができます。

しかし、わかるのはあくまで人間ドックを受けた時の健康状態です。
その数か月後の健康状態までは誰にもわかりません。

人間ドックで異常がなかったからといって安心せず、普段から自分の健康状態を気にかけることが大事です。