以前の記事で、健康診断や人間ドックの結果は一般的に2~3週間程度でわかることをお伝えしました。
しかし、結果票を見ても「どう見たらいいかわからない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は健康診断や人間ドックの結果をどう見たらよいかについて説明していきます。
結果票で判定の確認を
まずは自身の結果と、それぞれの検査の基準値を確認して、自分の結果が基準範囲内かどうか確認しましょう。
基準値は自身の検査結果の近くもしくは裏面に記載されています。
そして、一般的な医療施設では、健康診断や生活習慣予防検診などの結果には①~⑥、人間ドックの結果にはA~Eの総合的な判定が記載されています。
①またはA:異常なし
②またはB:日常生活に異常なし
③またはC:要経過観察
④またはD1:再検査
⑤またはD2:要精密検査
⑥またはE:要治療
このうち「再検査」、「要精密検査」、「要治療」の結果であった場合は、早急に対応しましょう。
ほとんどの病気は早く発見し、早く治療を始めるほど治る確率は高くなります。
「要治療」の場合はすぐに治療が必要です。
しかし、「再検査」や「要精密検査」の場合は病気が確定したわけではありません。
そのため、「病気が見つかるのが不安」であったり「忙しい」などの理由から、二次検査を受診したくないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、せっかく健康診断や人間ドックを受けても、それが早期治療につながらなければ受けた意味がなくなってしまいます。
「再検査」や「精密検査」を無視したらどうなる?
健康診断の結果は前日の食事や行動、その日の体調などさまざまな要素によって左右されることがあるため、「異常あり」=病気であるとは限りません。
たまたま数値が悪かったのか、病気のサインなのかを見極めるために二次検査(「再検査」、「精密検査」)を行います。
二次検査の結果で一時的に悪い数値が出てしまっただけだとわかれば安心できますし、もし病気が見つかったとしても早期であるほど完治する可能性は高く、身体への負担も経済的負担も軽くなります。
人間ドックで見つけやすいがんや脳血管疾患、心臓疾患、生活習慣病などの病気は、すべて早期発見・早期治療が重要です。
特にがんは早期発見できれば完治できる可能性が高まりますが、発見が遅れると死に至ることもある恐ろしい病気です。
人間ドックの結果で「再検査」、「要精密検査」の結果であった場合は、先送りにしたり無視したりせずに必ず受診するようにしましょう。
「要経過観察」は「異常なし」ではない
「異常なし」の結果であれば、異常がないことがわかります。また、「日常生活に異常なし」の場合は基準値から外れてはいますが異常は見られない状態を指します。
ここで注意したいのが「要経過観察」です。
「要経過観察」はすぐに検査が必要な状態ではありません。
しかし、決して「異常なし」というわけではなく「再検査」の一歩手前の状態であることを表しています。
検査が必要ないからといって油断したりせず、自分の結果で基準範囲外となっている項目については注意が必要です。
まとめ
「再検査」、「要精密検査」であった場合は速やかに対応しましょう
「要経過観察」の場合は検査は必要ありませんが油断は禁物です
結果票には6段階の判定が記載されています。
「異常なし」や「日常生活に異常なし」の場合は安心してもよいといえます。
「要経過観察」の場合は、検査が必要な一歩手前の状態です。油断はしないようにしましょう。
「再検査」、「要精密検査」であった場合には早めに検査を受けましょう。