以前の記事で紹介した「特定健診」や「生活習慣病予防健診」は協会けんぽ加入者であれば費用補助が受けられます。
では、人間ドックに対する費用の補助はあるのでしょうか?
今回は協会けんぽ加入者が受けられる補助制度について説明していきます。
協会けんぽとは?
協会けんぽは「全国健康保険協会」の略称で、日本で最大規模の健康保険であり、多くの中小企業が加入しています。
前身は、国の事業として厚生労働省の外局である社会保険庁が所管する政府管掌健康保険でしたが、社会保険庁の廃止・解体により業務が引き継がれ、平成20年(2008年)年10月1日に設立されました。
自分が加入している健康保険が協会けんぽかどうかは、保険証で確認できます。「全国健康保険協会」と記載されていれば協会けんぽに加入していることになるので、一度確認してみるとよいでしょう。
協会けんぽ加入者が受けられるのは「特定健診」や「生活習慣病予防健診」のみで、人間ドックを受ける場合は実費になります。
被保険者本人が受けられる「生活習慣病予防健診」とは?
「生活習慣病予防検診」とは、主に「生活習慣病」の予防と早期発見を目的とした健康診断のことです。
生活習慣病予防検診には一般健診、付加健診、乳がん・子宮頸がん検診、肝炎ウイルス検査の4つの項目があります。
一般健診には問診、計測、視力検査、聴力検査、理学的検査、血圧、尿検査、便検査、血液検査、心電図検査、胸部レントゲン検査、胃部レントゲン検査など約30項目があり、対象は35~74歳の人です。
被保険者・被扶養者が受けられる「特定健診」とは?
「特定健診」とは生活習慣病の予防や早期発見のための検査のことで、健康保険に加入している40歳~74歳の被保険者と被扶養者(家族)が対象となります。
検査の内容は診察、問診、身体計測(身長・体重・BMI・腹囲)、血圧測定、血中脂質検査(中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール)、血糖検査(空腹時血糖、HbA1c)、肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)、尿検査(尿糖、尿蛋白)などがあります。
まとめ
人間ドックを受ける場合は実費になる
協会けんぽの被保険者は「生活習慣病予防健診」を受けることができます。
また、被保険者と被扶養者(家族)が対象になる「特定健診」も受けることができます。
しかし、人間ドックに対しては費用補助はなく実費になります。